転職

外資転職をする人に知っておいて欲しいメリットとデメリットについて語る

2020年12月7日

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この記事は

・外資に就職・転職を使用としているけれど今は日本の企業に働いていて外資も視野に入れているあなた

・外資を就職活動・転職活動の視野に入れてはいるけれど、外資の働き方がよくわからないあなた

に向けて日本企業と外資の両方で働いたことがある私が情報をまとめています。

日本企業と外資系企業を比べながら、それぞれのメリット・デメリットについて触れていきたいと思います。

ヒト、モノ、カネ、情報などが国内外を行き来することが以前にも増して多くなり、働き先の選択肢として外資系を選択する人も増えてきていると思います。

特に外資系金融は人気のようで、多くの方が日系企業ではなく新卒から外資系金融やコンサルタントで働くことが昨今では増えているようです。

この傾向も少し変わり、給料ではなく、何ができるか!?何を社会に対して貢献できるか?という点も重要なポイントとなってきています。

外資系…働き先として考えたいのですが、日本企業との違いがよくわかりません、教えていただけますか?
私は日本企業を経験して外資系に転職しました。多くの企業を知っているわけではありませんが、わかる範囲でお伝え出来ることを話していきたいと思います。

 

日本企業について

外資を知る前に日本企業について抑えておきたいと思います。

平成 26 年経済センサス‐基礎調査(確報)」では、民営、国地方公共団体という分類がされています。民営を細分化するために、METI(経済産業省)の中小企業庁の分類に従うと、大企業と中小企業が存在していることになります。

*経済センサス基礎調査は2020年6月30日以降に令和元年調査と称して、集計をしておりますが、本日(2022年)時点でアップデートがないため、今回は少し古いですが平成26年調査を使用させていただきます。

  1. 大企業
  2. 中小企業
  3. 官公庁

私はこの分類では大企業で働いておりました。

外資系企業は一般的に自己研鑽は自ら実施していくというモットーのため、社内教育が充実していない企業が多いです。

このことから、あらゆるリソースをつかて自らを高めて行ける人と”即戦力”である人が求められます。

このため、日本企業から外資系に途中から転職しようとする場合は、日本の企業で事前に経験を積み、箔をつけることで採用される可能性が高まります。

特に本社経験や現場経験、ピープルマネージ経験が重要視されるので、転職する前にどんな能力(コンピテンシー)が求められそうか調べながらキャリアを切り開いていくことが望ましいです。

自分の経験したこと(経験値)は1年毎に棚卸ししておきましょう。市場価値分析に使えます。

外資系企業について

それでは外資系企業の話に移っていきます。

外資系企業にいて思うことは、出身校は関係ないということです。

どんな大学を出ていたとしても、能力さえあれば上に上がることができます。

能力というところでやはり気になるところは、英語ができる人の方が重宝されるというのは事実です。

さて、私がこれまでに聞いてなるほどな〜と思った外資系を分類する方法は以下の内容です。

  1. 日本〇〇、△△日本
  2. ◇◇ジャパン、会社名のみ(日本法人)

英語がどれだけ必要か?!という話はありますが、3000語あれば十分です。

外資系で働くための英語マスター方法 必要な英単語は3000語

外資系で働いているとわかりますが、専門能力がコミュニケーション能力を補完してくれることが多くあります。 いわゆる専門職を持つ人が英語を使って仕事をする場合はその高い専門的な知識と英語を結びつけることで ...

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3000語あれば年収UPも夢ではありません。

外資系の転職に特化しているエージェントもあるので、是非以下も参考ください。

転職エージェント比較:en worldとJAC Recruitment

子どもの誕生をきかっけに転職を繰り返しているまろです。 子どもの誕生を通じて自分は今のままの生活スタイルでいいのか?今のままの仕事スタイルでいいのか?を考えさせられます。 私は現在登録している4~5社 ...

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日本〇〇、△△日本

日本〇〇という名前で代表的な外資系企業と言えば、日本ロレアル、ネスレ日本、日本マイクロソフト、日本マクドナルド、日本コカ・コーラ、日本IBM、日本オラクルなどが挙げられます。

全てではありませんが、日本〇〇というパターンの会社であり、かつ、昔からある会社は昇進の仕組みや福利厚生の考え方が日本的な外資系企業であることが多いです。日本法人の社長が日本人という例も少なくありません。

これらの会社は概して、実力主義だけど、年功序列的な部分があり、ある年齢を超えないとピープルマネジャーになれなかったり、昇進出来ないこともあります。

とはいえ、30代や40代でも役員クラスになる例もあるので全てが年功序列ではない、という点だけ抑えておいてください。

一方で、2について例を挙げると以下のようなものがあります。

◇◇ジャパン、会社名のみ

日本での例で言うと、Amazonジャパン、ユニリーバジャパン、フィリップモリスジャパンなどや、ゴールドマンサックス、グーグル、マッキンゼー、ボストンコンサルティングなどが存在します。

これらの会社は、概して実力主義なところが多く、Up  or Outの要素がある会社が認められているようです。

英語の出来、不出来や本人の能力次第で昇進も可能な会社と言われています。

外資系企業の場合、どのようなタイプの会社で働くかでカラーが大きく違います。会社訪問した時や、働いている人の雰囲気を感じた際に、自分と肌感覚が近いか否かがその会社が自分にあっているかどうかの決め手です。

日本企業と外資企業の比較

日本企業でメリットと思うこと

残業がなければ仕事は日本時間

市場導入まで(RTM)と、サプライチェーン(SC)がほぼ日本のみで完結するため、なにかと日本時間で事が進む

日本企業は役割が分担されて仕事を進めることが出来るので、例えば欠員があったとしてもそれなりに仕事が進みます。

また、国民性なのか滅多なことでは大きなトラブルは起きません。

もちろん新しいことをしようとするときにトラブルは起きますが、それは日本企業なので結構慎重に進むので色々安心でしょう。

福利厚生が充実している

福利厚生の充実度では日系企業の方が充実していることが多いようです。

例えば住宅費の支援(全額~2,3万円まで幅は広いですが)や冠婚葬祭の諸費用の会社からの補填は日本企業の場合にもらえるケースが多いです。

住宅費は、バブル期に日本企業が多角化を目指した際に手に入れた不動産を安く貸してくれているケースがあります。

ただ、昨今では維持、管理、それにあてる人という観点から不動産を手放しているケースがあるようです。

この名残なのか、不動産を売り払って保有していない場合があるとしても、賃貸費用の一部を補填してくれるケースもあるようです。

ただ、外資系の場合はこういった福利厚生がないぶんも含めて給与水準が高いような気がします。

日本企業でデメリットと思うこと

よくもわるくも年功序列

日本企業はよくも悪くも年功序列です。どんなに能力があっても給与は一定数以上にはなりません。

友人から大手企業の中でベンチャー部門の社長(30代後半)を任された際に年収が1000万円以下だったという話を聞きました。

有限責任とはいえ、重たい仕事なので、出来れば外資系のようにジョブに紐づいてほしいものだな、聞きながら感じた次第です。

この年功序列も徐々に崩れてきており、普通にリストラクチャリングがあるので、このよくもわるくも・・・という点は悪い方向にしか働かなくなってきていますね。

最近のベンチャーは年功序列ということはないですね。

外資系でメリットと思うこと

出張時の飛行機移動は外資企業の方が優遇?

以前、私が日本企業でヨーロッパに出張した時は、部長クラス(50代くらいの方)でも出張はエコノミークラスでした。

一方で、外資の一部ではビジネスクラスの移動が認められており、欧米への出張に、ビジネスクラスの支払いをしてくれる会社があります。

私もビジネスクラスでヨーロッパ、南米、東南アジアへ出張しました。
南米へのビジネスクラスのチケットは高額(150万円ちかい)で、これだけの支払いをするのであれば別のところにお金をかけて欲しいなと思ったくらいです。

外資系企業に転職した後は同じタイプの企業からヘッドハンティングされる率が高まる?

外資に転職してから思うことは、リクルーターから色々な案件を紹介されることが増えたと感じます。

最も、5年前と今とではリクルーターとの接点が増えましたし、個人のリクルーターが連絡を直接取ってくることが増えました。

これは、企業型SNS(Linkedinなど)の普及によるものが大きいと思います。

何故増えるのか?というところで言うと、英語を話せる人材を集めたい…。というのが実情なようです。Google翻訳などで翻訳機能が向上している昨今でも、英語を使える人材は重宝されているようです。

なお、外資で働いている人は、自分の外の世界の情報をとることにも積極的です。

日本の企業の古い習慣では、人事異動が発表されると、人の異動に関する噂が一気に広まります。

場合によっては社宅に住んでいる配偶者の方がたくさんの異動に関する情報を持ってたりするという異常な事態も見受けられます。

要するに全て関心のベクトルが会社の内側を向いているのです。

一方で外資で働く人のベクトルは外を向きます。働く舞台は自分の会社だけではないからです。

自分が働く舞台を探し続けないといけないのです。

 

外資の会社は経営者との距離が近い

外資の会社の場合、小規模なので、経営者との距離が近くなります。会社の仕組みを知ることも出来ますし、日本の大企業であれば知ることが出来ないような会社の話も良くわかります。

社長が普通に歩いているので、ちょっとびっくりしますし、たまに食堂で食べているので、不思議な光景です。

外資系だと給与が高いは本当!?

一般的に外資系企業は日本企業よりも給与水準が高いと言われております。

外資系企業の人がどれくらい給与をもらっているかはロバートウォルターズの給与調査をみるとよくわかります。

20_JAPAN_Jpn.pdf (robertwalters.co.jp)

この調査では役職毎に給与幅がありますが、だいたいこの幅に収まってくる点が素晴らしいと感じます。

これを見ると上の役職につけばつくほどそれなりに高い報酬がもらえ、責任者レベルになると2000万円レベルの給与は射程圏内に入ってきます。

一方で、日本の大企業の取締役レベルの給与にはなりません。

日本企業の取締役レベルになるためには、外資系企業の本国で取締役レベルになる必要があります。

ここまで達成できた場合は、日本の取締役を超えるレベルの億単位の給与になることでしょう。

ただ、かなり流暢に英語を喋れる必要があるので、自分がどのレベルであれば達成できそうかを考えながら役職チャレンジをするといいと思われます。

外資ってほんとに給与高いの?

ちなみに、外資系企業は各国内での給与水準を比較しながら給与を設定しているのでそれには色々理由があります。

例えば、外資系では日本企業特有の社宅がなかったり住宅手当がなかったりすることがあります。

このため、外資系で就職・転職を考えている時は、額面給与だけでなく、手当なども含めた総合判断が必要になります。

給与は高いかもしれないけど守備範囲が広い

年収を1500万円くらいを受け取るくらいになってくると状況は変わります。

この額までくると、外資系企業で働いている人の多くは、ピープルマネージャーとして中間管理職的に働いていることが多いのではと思います。

日本の企業でいうと事業部長レベルの方、もしくは一部の不動産会社、製薬会社の課長くらいのレベルでしょうか。

この方々は、会社の利益を左右するような大きなプロジェクトを動かしているケースがほとんどだと思います。

具体的に・・外資系企業の人事担当と日本企業の人事担当の役割は大きく違う

外資系企業の場合、メンバーの給与、評価、仕事の采配は全てピープルマネージャーの役割となります。

仕事の采配はもちろんだと思いますが、新しく人を雇う場合などにどれくらいの予算を組むか、そして予算を交渉するか、という点はマネージャーがハンドリングするのです。

すこし脱線しますが、

この原則を理解しないままピープルマネージャーをやってる外資系企業のマネージャーがたくさんいることに驚かされます。

ピープルマネージをするということは、その人の伸び代がどこにあるのか、その人がどの分野を経験するとキャリア形成に役立つかを考えなければなりません。

ところが

日本の企業同様に社員を歯車のようにしか考えていない会社がほとんどです。

いつかは自分のもとを離れて超えていく存在を作る、そんな気概でピープルマネージをしなければ、いけないはずなのに、それを実行できている人は非常な限られているのです。

そして、とても残念なことは、日本の企業には定期異動というものがあり、もし有能でない部下の下で働いたとしても、定期的に移動するが発生するのですが、外資系企業はそうもいかないのです。

日本の企業は雇用関係が従業員と会社との間で発生しています。

ところが、外資系企業は雇用関係は従業員とレポート先との間に発生しているのです。

レポートラインとの関係性が大事になりますし、自分からキャリアを考えていかない限りは、場合によっては永遠にそのボスの下で働き続けることになります。

仕事という名前のとおり、仕えるということになってしまいます。

外資系でデメリットと思うこと

本当に1か月後に来なくていいよと言われる

これは衝撃というかカルチャーショックでした。

能力がないと判断されると、解雇になります。

定期的に人がいなくなるので、教育システムも微妙です。

色々とデメリットはあるように思います。

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教育体制

これは多くの外資系に言えることですが、教育体制が整っていないので、ほぼOJTでことが進みます。

このため、リーダー格を育てることができない会社が多いといわれています。

また、日本の企業であれば、55歳で役職離脱という上限があるが、外資系にはこの考え方はなく、

UP or OUTで上り詰めた人には60-65歳くらいまでクビにならない限りポジションが与えられます。

この制度も準リーダーの循環を停止させる要因となっているのかもしれません。

昇進は内部からではなく外部から

これも意外ですが、外資では昇進する場合は外部から人をとってくる可能性があります。

このため、上に上がりたい人は別の会社の上のポジションについてから戻ってくるというパターンもなきにしもあらずです。

お客様は神様ではない

これはメリットなのかデメリットなのかわかりませんが、日本人的なお客様は神様という発想は

欧米にはありません。なので、サービス品質なども適当となる会社もあります。

仮に品質が悪くてもお金が解決してくれるという考え方もあり、日本では通じにくいこともある。

時差の問題

アメリカ系かイギリス系かで時差による仕事が発生することが多い。夜型になるので、仕事の仕方が大きく変わるため、要注意だなと感じます。

番外編:外資系のエクスパッツ

日本にいる海外から転勤してきた方はエクスパッツと呼ばれ、(日本から海外に言った場合もエクスパッツですが)、待遇がかなりいいです。

住宅費が補填されたり、場合によっては教育資金も一部フォローされているケースもあるようです。

以前に、外資の企業に勤めていて、エクスパッツとしてオーストラリアで働いていた方の話を聞きましたが、待遇はかなり良かったそうです。一方で、アジア人ということで、人種差別を受けるケースもあるらしく、精神的に強くないと身体が持たないらしいです。

まとめ

どの企業で働くにしても、自分を知り、相手を知ることが欠かせません。

どんな企業なのか、よく調べた上で、上記のような観点から、自分が確認したいポイントを個別に聞いていくことが大事だと思います。

会社に入ってみないとわからない、ということも事前に情報を集めて仕事を探すことをお勧めします。

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