JEPQ(JPMorgan Nasdaq Equity Premium Income ETF)は、米国のナスダック市場を中心とした高配当ETFで、
カバード・コール戦略を用いることでインカム(配当収入)を重視した投資を目指すETFです。投資する上でのメリット・デメリットを整理すると。
✅ JEPQに投資するメリット
1. 高配当利回り
年間分配利回りが約10%前後(2024年時点)と非常に高く、毎月分配されるため、安定したキャッシュフローが期待できます。
2. カバード・コール戦略による下落耐性
保有株に対してコールオプションを売ることで、プレミアム収入を得ており、下落局面での損失をある程度緩和する効果があります。
3. ナスダック系グロース株へのエクスポージャ
AppleやMicrosoftなど、ナスダック上位の銘柄に投資しており、成長性もある程度取り込んでいる。

❌ JEPQに投資するデメリット・リスク
1. 上昇相場ではリターンが抑えられる
カバード・コール戦略のため、急激な株価上昇の利益を逃しやすい。これはグロース株の魅力を損なう要素です。
2. 元本保証はない
高配当でも、基準価格(NAV)が下がれば元本割れする可能性があります。
3. 税金・為替の影響
日本から投資する場合、分配金は米国課税+日本課税の二重課税対象になります。
また、為替リスク(ドル円変動)も影響します。
💡 JEPQはどんな人に向いている?
安定した毎月のインカム(収入)を求める人
成長株の値上がりより、キャッシュフロー重視の人
下落リスクを多少抑えた形で米国株に投資したい人
配当金の推移
2024 | 2025 | |
Dec | $0.51 | |
Nov | $0.49 | |
Oct | $0.55 | |
Sep | $0.56 | |
Aug | $0.43 | |
Jul | $0.42 | |
Jun | $0.45 | $0.45 |
May | $0.43 | $0.60 |
Apr | $0.43 | $0.54 |
Mar | $0.38 | $0.48 |
Feb | $0.34 | $0.45 |
Jan | $0.39 | $0.46 |
TTL | $5.38 | $2.98 |
350株くらい持っているので、税抜き前で32万円、税抜き後で毎年22万円を生み出してくれます。
でも税金で10万円も持っていかれてると思うと、配当型はよろしくないですね。。。
楽天証券で投資した場合いつ支払われるか?
だいたいが2営業日後です。なので、土日をはさまない場合は2日後、はさむ場合は4日後になるようです。
ただ大型連休になると、大幅にずれます。具体的には年末年始とかですね。
権利落ち日 | 現地配当支払日 | 楽天証券 支払い日 |
配当額 |
2025/5/1 (Thu) | 2025/5/5 (Mon) | 0.6 | |
2025/4/1 (Tue) | 2025/4/3 (Thu) | 2025/4/7 (Mon) | 0.54 |
2025/3/3 (Mon) | 2025/3/5 (Wed) | 2025/3/7 (Fri) | 0.48 |
2025/2/3 (Mon) | 2025/2/5 (Wed) | 2025/2/7 (Fri) | 0.45 |
2024/12/31 (Tue) | 2025/1/3 (Fri) | 2025/1/9 (Thu) | 0.46 |
2024/12/2 (Mon) | 2024/12/4 (Wed) | 2024/12/6 (Fri) | 0.51 |
2024/11/1 (Fri) | 2024/11/5 (Tue) | 2024/11/7 (Thu) | 0.49 |
2024/10/1 (Tue) | 2024/10/3 (Thu) | 2024/10/7 (Mon) | 0.55 |
2024/9/3 (Tue) | 2024/9/5 (Thu) | 2024/9/9 (Mon) | 0.56 |
2024/8/1 (Thu) | 2024/8/5 (Mon) | 2024/8/7 (Wed) | 0.43 |
2024/7/1 (Mon) | 2024/7/3 (Wed) | 2024/7/5 (Fri) | 0.42 |
2024/6/3 (Mon) | 2024/6/5 (Wed) | 2024/6/7 (Fri) | 0.45 |
まとめ
JEPQは、ナスダック系グロース株を対象にしながらも、高い分配金を得たい人向けのETFです。将来的な資産成長よりも、**今の収入を重視する投資家(例:FIRE志向、セミリタイア層)**にフィットしやすいです。
ただし、資産形成重視をしていくのであれば、JEPQは向かないかもしれません。
📊 資産形成におけるJEPQの評価
✅ 利点(限定的)
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分配金を再投資することで複利効果は得られます。
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暴落局面での下落耐性が多少あるため、資産の守りに役立つ可能性はあります。
❌ 主要な欠点
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上昇局面でのパフォーマンスが抑えられる
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カバード・コール戦略により、大きな株価上昇時のリターンを取り逃す。
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例:ナスダックが20%上がっても、JEPQは10〜12%程度にとどまることがある。
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長期リターンがグロースETFに劣る
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同じナスダック系でも、QQQやVGTの方が長期ではパフォーマンスが高い傾向。
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JEPQの分配金込み年率リターンは、5〜10年スパンではQQQに劣る可能性が高い。
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分配金が課税対象
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資産形成目的であれば、**非課税で再投資できるETF(例:S&P500や全世界株など)**の方が効率的。
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🧭 資産形成向けの代替ETF(例)
ETF | 特徴 | 年率期待リターン |
---|---|---|
VTI | 米国全体に分散 | 7〜9%程度 |
VOO / SPY | S&P500連動 | 7〜10%程度 |
QQQ | ナスダック100連動、成長性高い | 9〜12%程度(変動大) |
VGT / XLK | 米国テック株集中、ハイリスク・ハイリターン | 10〜15%も |
💡 結論:JEPQは「サブ用途」
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JEPQは高配当を再投資したい場合の一部ポートフォリオ構成に良いですが、
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メインには資産成長型のETF(VTI・VOO・QQQ)を据えるべきです。